1on1ミーティング 第2回 1on1ミーティングで大事な3つのポイント
部下指導や育成、何よりも社員と組織のエンゲイジメントを高めるために1on1ミーティング(個別面談)の有効性が にわかにブームになっています。
1on1ミーティングは効果があるのか?
具体的にはどんな手順で行うのか?
県内外で人材育成、人事評価制度、チームマネジメントなど人事全般のコンサルタントとして活躍する、幸喜穂乃先生に、全3回のシリーズを通して1on1ミーティングの目的や効果、具体的な手順やポイントをお伝えいただきます。
第2回目は1on1ミーティングを実施する上での3つのポイントをお伝えいたします。
1on1ミーティングで大事な3つのポイント
社員のための時間でありお互いにとって価値ある時間とするために大事な3つのポイントは
1.場づくり 2.関係づくり 3.情報収集
です。
事前に次のような工夫をすることでより効果が高まります。
1.1on1ミーティングで大事にしたい場づくり
(1)1on1ミーティング:場所選び
1on1ミーティングで大事にしたいポイント1は、場づくりです。
ミーティングを行う場所は外に音が漏れない個室をオススメします。
開けっぴろげだったり大きすぎると本音を言えなかったり、弱音をはけなかったり、声が小さな人にはなおさら、それだけでプレッシャーになるものです。
空間を区切るだけでも心理的安全性が高まるので、普段なら話さないことが自然に話せたりという効果もあります。
(2)1on1ミーティング:座る位置
場所が決まったら、まずは相手の座る位置を決めます。
窓があれば、窓の外が見える位置に、周りが雑多であれば一番視界がすっきりする位置に腰掛けてもらうとよいでしょう。
座った場所からの視界も心理的安全性につながります。
適当な場所がない場合には雰囲気のよいカフェなど気分をあえて変えるのもいいですね。
2.1on1ミーティングで大事にしたい関係づくり
1on1ミーティングで大事にしたい2つ目のポイントは関係づくりです。
普段からのコミュニケーションの質や量は1on1ミーティングでも大きく影響を与えます。
(1)普段のコミュニケーション:雑談
いきなり本題に入れる関係性がある、つまり日常的にコミュニケーションが取れている方ですと特に意識する必要はありませんが、日常的に関わりが少ない方については1on1ミーティングの前に最低でも挨拶を交わしたり、何気ない雑談を1つ2つあると当日の緊張感が少しほぐれやすくなるものです。
雑談といっても何を話したらいいか、ということもありますが、今だと季節の変わり目なのでその変化や台風や水害に関すること、ラグビーワールドカップの話題、羽生結弦の300点超など 社員の関心を探りながら会話することをおすすめします。
(2)普段のコミュニケーション:体調のケア
仕事の進捗や成果も大事ですが、それを支える社員の心身の体調の状態管理は何よりも優先される事項です。特に季節の変わり目でもありますので、体の調子はどうか?睡眠はよくとれているか?
ちょっとした質問を重ねることで、自分のことを大切に思っていると感じてもらえます。
相手の心身ケアに気を配ることや関心や興味について関心を寄せることは信頼関係構築の第一歩です。
3.1on1ミーティングで大事にしたい情報収集
1on1ミーティングで大事にしたいポイント3は、事前の情報収集です。
日頃からよく社員の行動が把握出来ている場合には全く問題ありませんが、プレイングマネージャーであったり空間的な距離などあると、なかなか普段の動きや状況が見えてきません。
その場合は、一緒に働いている同僚等に最近あった良かったことや気になることを情報収集することが有効です。
露骨に名指しで聞くと構えてしまったり、忖度がでたりする場合もありますので、情報は日頃から意識的にまんべんなく収集することをオススメします。
たまに目についた変化や様子については、メモをしているとより効果的です。
以上、1on1ミーティングが効果的になる大事にしたいポイント3つでした。
1on1ミーティングを価値ある時間に変えていくことで、社員と組織のエンゲイジメントを高めることにつながります。
次回、最終回は1on1ミーティングの進め方をお届けします。
県内外で人材育成、人事評価制度、チームマネジメントなど人事全般のコンサルタントとして活躍する、幸喜穂乃先生に、全3回のシリーズを通して1on1ミーティングの目的や効果、具体的な手順やポイントをお伝えいただいています。