健康経営(第1回)
社会保険労務士 江尻事務所(健康経営アドバイザー 江尻育弘(東京商工会議所・認定番号 19000112))は沖縄県内でより多くの企業に「健康」について知ってもらい、取り組んでもらうことができれば、県内の労働環境の改善につながると考えております。(「健康経営について」を読む ›)
従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、健康に関して投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されています。
今回から3回シリーズで沖縄にやってくるプロのスポーツ選手のコンディションを管理されている株式会社ヘルスケアグループファルコン 代表取締役の磯谷貴之様に、ご専門である身体の健康についてコラムを寄せていただくことになりました。
第1回「デスクワークと肩コリの関係」
デスクワークをされている方に圧倒的に多い症状は「肩こり」「頭痛」です。 頭の重さは約5kgと言われますが、デスクワーク中は頭が前に傾くので、この5kgの重さを首や肩甲骨周辺の筋肉で支えるため、その部位に緊張が生まれます。
さらに、デスクワーク中は目と指先のみ使用することがほとんどのため、使わない肩甲骨周りはさらに硬まります。そのような要因が「肩こり」「頭痛」につながるのです。 症状がきつい方は肩コリだけでなく「吐き気」「めまい」を併発する方も多くいます。
そのためトレーナーの立場からは、積極的に「肩甲骨」を動かすことをオススメしています。 肩甲骨周辺には、首につながる筋肉も多いため、肩甲骨を動かすことで首〜肩周辺の複数の筋肉を同時にゆるめることができます。
肩甲骨が硬まっていると、手や指先への神経、血流の流れを阻害し、「指のしびれ」「握力低下」「指の曲げ伸ばしができない」という二次的な症状にもつながりますので、肩甲骨のストレッチを行なうことが、様々な症状の予防策となるのです。
今回はいすに座ったままでも行なえるストレッチを一つご紹介します。
この動作を5回繰り返します、肩周りがポカポカするのが感じられると思います。 まずは上記のストレッチを一日に1〜2セット行なってみてください。
硬まりが強い人は胸が張れず手のひらが外を向かない(肩甲骨が寄らない状態)ケースもありますが、まずは一週間継続してみてください。
アメリカのGoogle本社では、「会社の生産性をあげるのは優秀な頭脳よりも、まずは体力と根性だ」という考えのもと、「cook(食事)」「Move(運動)」「Sleep(睡眠)」の3つのキーワードを積極的に推奨しています。
社内に「ウェルネスセンター」をつくるほど、社員の健康管理に力をいれています。
日本でも健康経営に力を入れる企業が非常に増えてきました。
「たかが肩こり」と思うかもしれませんが、 肩こりや頭痛に悩まされることなく健康な状態でお仕事ができれば、気持ちにも余裕が出て、自然と生産性も上がることが想像できます。
一つのストレッチが、仕事やプライベートが充実するきっかけにさえなるのです。