人事労務ニュース
人事労務ニュース

文書作成日:2019/08/20

育児や介護等で退職した従業員を再雇用した際に支給される助成金

 妊娠、出産、育児、介護等を理由として、一度退職した従業員を、その後、同じ職場で雇入れるケースがあります。このように従業員を再雇用した際に活用できる助成金として、両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)があり、厚生労働省はこの助成金を「カムバック支援助成金」として案内をしています。人材不足の中、この動きは加速すると予想されますので、今回はこの助成金の概要をとりあげます。

1.支給要件
 この助成金は、妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤等(配偶者の転居を伴う転職も含む)を理由とした退職者を再雇用するときに、事業主に支給されるものです。受給の前提としては、再雇用制度を労働協約または就業規則に定める必要があり、具体的には、再雇用の際、退職前の勤務実績等を評価し、処遇の決定に反映させることを再雇用制度として明記しておく必要があります。すでに再雇用制度を設けている場合であっても、今回の支給要件に沿った制度内容に改正すれば対象になるとされていますが、改正日以降の再雇用が助成金の対象となります。
 再雇用者の対象となる従業員は、支給対象事業主または関連事業主(※)の事業所を退職した日の前日において、雇用保険被保険者として継続して雇用されていた期間が1年以上あることが必要になります。その上で、再雇用日において、退職日の翌日から起算して離職後1年以上経過しており、無期雇用者として6ヶ月以上継続雇用していることが必要です。さらに、支給申請日においても雇用していることが必要になります。
 その際、当初、有期契約労働者として再雇用した場合であっても、無期雇用契約を締結後、6ヶ月以上継続して雇用すれば対象となります。その他、細かな要件が設けられていますので、活用にあたっては事前に確認しておきましょう。
※関連事業主とは、人事、雇用管理等の状況から見て支給対象事業主と密接な関係にある事業主をいいます。

2.支給額
 下表の額が、期間の定めのない雇用契約締結後、継続雇用6ヶ月後、1年後の2回に分けて半額ずつ支給されます。

 受給するためには、それぞれ支給申請が必要であり、1回目は継続雇用6ヶ月後の翌日から2ヶ月以内、2回目は1年後の翌日から2ヶ月以内となっています。

 特に介護については、介護離職の防止に向けた対策が講じられていますが、今後、退職せざるを得ない従業員も一定数出てくることが予想されます。そのため、今回のような再雇用制度の受け皿と助成金の活用を検討してみてもよいでしょう。

■参考リンク
厚生労働省「事業主の方への給付金のご案内」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

なぜ江尻事務所が100年続く組織づくりをお手伝いするのかお客様の声 江尻事務所を選んでいただいたきっかけ事務所セミナー・研修を終えて承認は社員同士の関係の質を高め、組織を劇的に成長させます。承認力向上研修。事務所案内福祉施設の施設長に役立つ情報をお届けしています。医療・福祉版 社会保険労務士江尻事務所
お電話でのお問い合わせメールでのお問い合わせ

社会保険労務士江尻事務所
〒901-0155
沖縄県那覇市金城5-8-10 2F
メールアドレス

 
 

著書

職場の難問2■職場の難問Q&A 労働条件・人事・給与 メンタルヘルス・職場の活力 全100Q&A
出版:医学通信社 全国書店にて発売中

著書一覧を見る ›

社会保険労務士(社労士)について

社会保険労務士(社労士)は主に労働基準法などの労働法をもとに労働環境の整備や労務トラブルの問題解決を行なっています。その他、入職・退職の際に発生する雇用保険・社会保険の手続き、出産育児一時金や出産手当金、助成金の取得などを行なう人事労務管理のエキスパートです。

労働問題などのトラブル対応だけでなく、業務改善・作業効率化にも強く、生産性の向上などにも力を入れて適切な指導とアドバイスを行い、サポートします。

詳しく読む ›