賃金診断について

賃金診断は、賃金制度改革を実施する際に行う現状のチェック業務です。現在の賃金制度の運用上の課題の抽出や世間水準との比較などを実施し、賃金制度改革の提案につなげることとなります。特に賃金制度改革の実施をためらわれているようば場合には、まずはその第一ステップとして賃金診断をご提案いたします。
<賃金診断の画像挿入>

賃金診断の実施内容

2-1 賃金診断における基本的な診断ポイント

賃金診断における一般的な診断ポイントは以下のようになっています。

1)現状の賃金カーブの課題抽出

まずは従業員の生年月日などの基本データと給与データを受領し、現状の固定給および基本給プロット図(年齢と支給額の相関グラフ)を作成します。これにより従業員の年齢構成のバラつきや賃金カーブの中だるみなどの課題を抽出します。

<賃金診断のプロット図画像挿入>

2)地域モデル賃金との比較

厚生労働省や地域の商工会議所などが調査しているモデル賃金を設定し、固定給プロットと公表モデル賃金資料の重ね合わせによる比較検討を行うことで、賃金水準の検証を実施します。

3)諸手当へのコメント

諸手当については、各種統計資料との比較を実施し、現状の水準を検討すると共に今後の手当設定の考え方を提示します。最近は家族手当や住宅手当といった生活関連手当をどのように考え、支給するかが大きなポイントとなっています。

4)体系全般を勘案した今後の展開

ここでは改善すべき項目、主に擬似基本給や諸手当の改善と基本給の運用システムを提案します。

2-2 現状の問題点と課題抽出

1)擬似基本給の問題

基本給がベースになっている賞与や退職金のいたずらな増加を避けるため、本来の基本給を分割したものを擬似基本給と言います。この擬似基本給は当初は基準をはっきりさせるのですが、徐々に調整給的な意味が強くなり、3年も経つと訳のわからないものになってしまいます。こうなると、賃金は基本給と疑似基本給で適当に割り振って決めるのが常態となり、賃金体系は単なるつじつま合わせに陥ってしまいます。これでは社員は公平感を持てませんし、やればやっただけの賃金にはほど遠いものになってしまいます。

2)諸手当の問題

諸手当は、当然のことながら支給基準が明確である必要があります。今回の改定を機に支給基準のはっきりしない手当を整理しましょう。その際、時間外手当の計算ルールの確認(法的検証)も重要です。

3)賃金水準の問題

自社の賃金が低いのかどうかという指針を得るには次の手があります。
1. 自社のモデル賃金表を作成し、地域のモデルと比較する。
特に30歳くらいまでは地域モデルを意識したいところです。
2. 学卒初任給相場をしっかり把握する。
これは若年層の賃金相場を決める非常に大きな要因です。近年は毎年相場が上昇してきましたが、新卒採用の有無に関わらず、キチンとそれに対応しているかどうかを確認しましょう。これを怠っていると若年層を中心に水準が低下してしまい、離職の原因となります。

4)中だるみの問題

近年の初任給の急上昇に伴って若年層の賃金ベースが相当上がっています。しかし、35歳前後の層の底上げが結構おざなりになっていることがよくあるため、今回の賃金分析を通して中だるみは是正したいところです。この中だるみも離職の原因となります。

5)賃上げのしかたの問題

賃上げは、定期昇給とベースアップの組み合わせによって行われますが、中には全員一律○%というやり方で賃上げを済ませているケースがあります。これは非常に危ないやり方で、賃金カーブが徐々に反りあがることになり、人件費負担額が過大になってしまいます。そして賃上げ原資がそちらに取られるため、若年層のベースが低く抑えられることが多く、求人にも不利を強いられ、離職の危険も高い、という常態です。当然年功色が強く、能力主義にはかけ声だけになっているでしょう。今後の賃上げは能力や職務内容を大きく反映させる方向に行くのは間違いなく、ただ在籍しておれば自動的に上がる賃金は早晩縮小されていきます。

賃金診断の提案料金

15万円から20万円

賃金診断実施の流れ

ステップ1 賃金データや地域モデル賃金をソフトに入力し、プロット図を作成する。
ステップ2 公表モデル賃金のグラフ作成する。
ステップ3 プロットの傾向分析と賃金水準分析を行う。
ステップ4 諸手当の水準や決定方法について問題抽出と改善提案を行う。
ステップ5 基本給のあり方の提案をする。
ステップ6 賃金体系全般の今後の方向性や評価制度改善の提案をする。

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