対話で読みとくカスタマーハラスメント ── 保育園・こども園編
「その要望は、親心か、不当要求か」
※「対話で読みとく」制度解説シリーズ(江尾社労士/さくら)。判別が難しいグレーゾーン中心。
七月の終わり、事務所の窓の外では、ぎらついていた西日が、ようやく傾きはじめていた。夕方になっても暑さは引かず、さくらは一枚のメモを手に、所長席へ近づいたのだ。
「所長。今日、保育園を経営されている法人の理事長からお電話がありました。ある担任の先生が、保護者対応で心をすり減らして休職寸前だと。ただ、相手の保護者は暴れているわけではないのです。むしろ、園にも小さな落ち度があって、それで話がこじれているようで……。」
江尾社労士は、老眼鏡を外して顔を上げた。
「なるほど。保育の現場でいちばん難しい類いの相談ですね。あからさまな暴言や暴力なら、まだ判断は楽なのです。厄介なのは、正当な苦情と不当要求のあいだ、ちょうど境目にある事例です。今日は、その『グレーゾーン』の見分け方を、じっくり整理しましょう。」
「さくらさんは、保育園のカスハラが特に判別しにくいのは、なぜだと思いますか。」
「うーん……。園の側にも、少し非があるからでしょうか。」
「それが一つ目の理由です。子どもの怪我の報告を忘れた、連絡帳に書き漏らした、そうした小さな落ち度が、話のきっかけになることが多いのです。落ち度がある以上、保護者が説明や改善を求めること自体は、正当な権利になります。頭ごなしに『不当要求だ』と突き放せません。」
「たしかに、そうですね。」
「二つ目の理由は、保護者の言動が『我が子を心配する感情』から出ている点です。親であれば、自分の子が傷ついたとき、平静ではいられません。その心情そのものは自然なものです。だからこそ、感情の激しさだけを見て『カスハラ』と決めつけるわけにはいかないのです。」
「感情が強い、イコール、ハラスメント、ではないのですね。」
「そのとおりです。ここが肝心です。保育のカスハラには、いつも二つの顔があります。『正当な親心』という顔と、『行き過ぎた不当要求』という顔です。この二面性を持つからこそ、初期の段階では、どちらの顔なのか、判別が難しいのです。」
「では、その二つを、どうやって見分ければよいのでしょうか。」
「良い問いです。次に、その『物差し』の話をしましょう。」
「厚生労働省の『カスタマーハラスメント対策企業マニュアル』でも、裁判例でも、判別には二つの軸が使われます。この二軸を頭に入れておけば、迷ったときに立ち返れます。」
「二つの軸、ですか。」
「一つ目は、『要求内容の妥当性』です。言っている中身が、まっとうかどうか、という軸になります。園に法令違反や明らかな過失があるか。あるいは、園の保育方針や安全管理、利用契約の範囲に収まっているか。ここを見ます。」
「言っている『中身』ですね。」
「二つ目は、『手段・態様の相当性』です。言い方、やり方、態度の問題になります。社会通念上、許される範囲に収まっているか。大声を出していないか。長時間、職員を拘束していないか。人格を否定していないか。ここを見ます。」
「中身と、やり方。二つは別々に見るのですね。」
「そこが、いちばん大事なところです。この二軸を組み合わせると、次の四つの区画に整理できます。」
【判別マトリクス】 縦軸=要求内容の妥当性(中身) / 横軸=手段・態様の相当性(やり方)
「AとDは、迷いません。Aは正当な苦情、Dは明白なカスハラです。判別が難しいのは、BとCの区画になります。」
「BとC……。」
「Bは、要求の中身は正当なのに、手段が行き過ぎている場合です。園に落ち度があっても、土下座を強要すればカスハラです。Cは、態度は丁寧なのに、要求の中身がルールや裁量を著しく外れている場合です。にこやかでも、無理難題を執拗に繰り返せばカスハラになります。」
「中身が正しくても、やり方が不相当ならカスハラ。やり方が丁寧でも、中身が不当で執拗ならカスハラ。どちらか一方が外れれば、カスハラになり得るのですね。」
「よく整理できました。ここからは、保育の現場で実際に境目に立つ、四つの事例を見ていきましょう。」
「一つ目です。子どもが園庭で転んで、擦り傷を作りました。ところが担任が、連絡帳への記載も、降園時の口頭での伝達も、うっかり忘れてしまいました。帰宅後に傷へ気づいた保護者が、『なぜ報告がなかったのか。隠したのか』と強く怒り、状況の説明と再発防止を求めてきました。」
「これは……園が悪いですよね。報告を忘れたのですから。」
「そのとおりです。だからこそ、区画で言えばA、正当な苦情から始まっています。保護者が事実確認と改善を求めるのは、当然の権利です。ここで園が『クレーマーだ』と身構えるのは、間違いです。まずは、報告漏れを率直に詫びる。これが出発点になります。」
「では、どこからがカスハラになるのでしょうか。」
「境目は、要求の『中身』か『やり方』が、こう変わった瞬間です。中身の面では、たとえば『隠した罰として、今日から我が子が何時何分に何をしたか、十五分単位で行動記録を出せ』『毎晩一時間、電話で報告しろ』といった求めです。」
「十五分単位の記録……。それは、他の子の安全を見る時間が削られてしまいます。」
「そこに気づけたのは、大切な視点です。集団保育である以上、一人の子だけに過大な義務を課せば、他の全園児の安全管理に支障が出ます。園の裁量を超えた過大な義務を強いる要求は、中身の面で不当へ傾きます。区画で言えば、Bへ、あるいはCへ移るのです。」
「やり方の面では、どうでしょうか。」
「態様の面では、謝罪の手段として土下座を強要する、連日、園長室に数時間も居座って職員を拘束する、そうした言動です。要求の中身が正当であっても、この手段は社会通念を超えます。これは明確にB、カスハラです。」
「園に落ち度があっても、土下座までは応じる必要がない。ここは、はっきりしているのですね。」
「はっきりしています。ここで、職員に覚えておいてほしい線引きがあります。詫びるのは『報告を漏らした事実』についてです。人格や存在を否定されて頭を下げる筋合いは、ありません。落ち度への謝罪と、不当な手段への拒否は、切り分けてよいのです。」
「二つ目です。保護者から、こう相談を受けました。『家庭の方針に合わせて、給食の塩分を我が子だけ個別に調整してほしい』『園の感染症対策では不十分だから、独自の対策を追加してほしい』といった要望です。」
「これも、子どもの健康を思う気持ちからですね。」
「そうです。だから、最初の要望の段階では、正当なコミュニケーションです。むしろ、園として真摯に耳を傾けるべき相談になります。アレルギーのように、生命に関わる配慮は、園が積極的に応じるべき領域でもあります。」
「では、境目はどこにあるのでしょうか。」
「境目は、園が『対応困難』と、客観的な理由を添えて断った、その後の言動にあります。集団保育には限界があります。衛生管理や栄養管理には、守るべき基準があります。一律の集団管理体制を超える特別扱いは、難しい場合があるのです。園が、その理由をきちんと示して断る。ここまでは、正常なやり取りです。」
「断ったあとに、どう変わるとカスハラなのでしょうか。」
「『子どもの命をどう考えているのか』と責め立てる。『言うとおりにしないなら市役所に通報する』と脅す。『応じないならSNSに拡散する』と圧力をかける。こうして、園の専門的な裁量や運営方針を、無理やり屈服させようとした時点で、カスハラへ変わります。区画で言えば、Cです。声を荒らげていなくても、中身が園の裁量を著しく外れ、圧力で押し通そうとするからです。」
「通報するぞ、拡散するぞ、というのは、脅しですものね。」
「ただし、ここで大切な注意があります。『市役所に相談する』こと自体は、保護者の正当な権利です。相談されて困る運営を、園がしていてはいけません。カスハラになるのは、正当な手続きを『脅しの道具』として使い、園を屈服させる目的で振りかざした場合です。相談と、脅迫的な圧力は、分けて考えてください。」
「相談は権利。脅しの道具にした瞬間に、線を越える。繊細な違いですね。」
「繊細だからこそ、担当者一人の判断で抱え込まず、記録を残しながら組織で見極める必要があるのです。」
「三つ目です。子どもが、他の園児に腕を噛まれて帰ってきました。保護者が『我が子がかわいそうだ。誰にやられたのか、相手の実名と連絡先を教えろ』『園の仲介で、目の前で相手の親に謝らせろ』と、強く要求してきました。」
「気持ちは、とてもよく分かります。自分の子が噛まれたら、相手の親に知ってほしいと思うのが、親心ですよね。」
「その心情は自然なものです。権利意識の表れとも言えます。ですから、感情としては受け止めてよいのです。ただし、園が応じられるかどうかは、別の問題になります。」
「別の問題、といいますと。」
「ここには、法的な壁があります。個人情報保護法上、園には加害側の園児に関する情報を守る義務があります。相手の子の実名や連絡先を、勝手に開示することはできません。これは園の意地悪ではなく、法律上の義務なのです。同じ状況になれば、立場が逆でも、あなたの子の情報も守られる。そういう仕組みになります。」
「なるほど。だから『教えられません』は、園の都合ではなくて、法律の要請なのですね。」
「そこを、保護者へ丁寧に説明することが第一です。あわせて、園はこう伝えます。『保育中に起きたことの管理責任は、園、つまり法人にあります。ですから、相手の家庭ではなく、園が責任を持って対応します』と。噛みつきは、二歳前後の子に見られる発達段階の行動でもあり、どちらの子が悪いという話ではありません。園が間に立つのが筋なのです。」
「では、境目はどこになるのでしょうか。」
「園が、法的な理由と管理責任を、丁寧に説明したにもかかわらず、一切耳を貸さない場合です。『隠蔽体質だ』と大声で威嚇する。『相手の親を連れてきて土下座させろ』と強要し続ける。ここまで来れば、法令を無視した執拗な強要であり、明確な不当要求、カスハラになります。区画で言えば、Bです。心情は正当でも、手段が法令と社会通念の両方を越えているからです。」
「心情は受け止める。ただし、法律で守るべき線は、越えさせない。この二つを同時にやるのですね。」
「そのとおりです。むしろ、その線を守ることが、その保護者の子ども自身をも、将来守ることになるのです。」
「四つ目です。『電車の遅延で、お迎えが数分遅れた』『残業で、どうしても閉園時間に間に合わない』。こうした事情で、保護者が『自分のせいではないのだから、今回の延長保育料は無料にしてほしい』と掛け合ってきました。」
「これは……どうなのでしょう。天災や遅延なら、少し同情してしまいます。」
「その感覚は、大事にしてよいのです。悪天候や交通の乱れなど、やむを得ない事情が起きたときに、配慮を申し出ること、事前に事情を相談すること。これ自体は、正当な手続きになります。園としても、機械的に突き放すのではなく、事情に耳を傾ける姿勢は必要です。」
「では、境目はどこにあるのでしょうか。」
「境目は、利用契約のルールの扱い方にあります。あらかじめ、利用約款や入園時の重要事項説明書、同意書で、『理由を問わず、何分以上の超過には延長保育料が発生する』とルールを定め、保護者も同意していたとします。にもかかわらず、『柔軟性がない』『十分くらい融通を利かせろ』と、自己中心的な理屈で、一方的に支払いを拒む。」
「同意していたのに、あとから覆すのですね。」
「そこに加えて、対応した職員の言葉尻を捉えて、長時間、電話で責め立てる。こうなれば、カスハラに該当します。区画で言えば、Cです。口調は穏やかでも、契約という共通のルールを不当に歪め、執拗に職員を拘束するからです。」
「契約のルールが、判断の支えになるのですね。」
「そうです。だからこそ、日ごろの備えが効いてきます。延長保育料の発生条件を、重要事項説明書や同意書で、あらかじめ明確にしておく。入園時に、口頭でもきちんと説明しておく。この備えがあれば、いざというとき、園は『感情論』ではなく『取り決め』を根拠に、冷静に線を引けるのです。」
「さくらさん。この沖縄には、この土地ならではの事情もあります。二つ、話しておきましょう。」
「土地ならでは、とは。」
「一つ目は、制度の面です。沖縄県は、令和七年三月に『沖縄県カスタマーハラスメント対策基本方針』を策定しました。カスハラを八つの型に分類し、組織として毅然と対応する、必要に応じて警察や弁護士と連携し、法的措置も検討する、とはっきり打ち出しています。県の職員の中には、通院を要するほど心を病んだ人もいたのです。行政が、先んじて線を引きました。」
「県が、先に動いていたのですね。八つの型、というと。」
「時間拘束型、リピート型、暴言型、暴力型、威嚇・脅迫型、権威型、SNSなどネット上の誹謗中傷型、セクシュアル・ハラスメント型です。保育の現場に置き換えても、園長室への居座りは時間拘束型、何度もかかる長電話はリピート型、拡散するぞという圧力はネット誹謗中傷型に、そのまま当てはまります。型の名前を知っておくと、職員が『これはカスハラの一種だ』と言葉にしやすくなるのです。公立の園や指定管理の園であれば、この県の方針が、直接の拠り所になります。私立の園でも、自園の方針づくりの手本になります。」
「二つ目の事情は、何でしょうか。」
「島社会の、人と人との近さです。沖縄では、保護者と職員が、地域で顔見知りであることが多いのです。模合(もあい)の集まり、自治会、親戚のつながりで、園の外でも顔を合わせます。だから、苦情が『園への苦情』で終わらず、『あの先生』への個人的な評判に、直結しやすいのです。ゆんたくの輪で、噂が広がるのも早い。角を立てたくないという気持ちから、職員が一人で抱え込みやすくなります。」
「地域で気まずくなるから、断りづらいのですね。」
「そこが、落とし穴です。近い関係だからこそ、『個人の関係』で処理してはいけません。地縁を人質にされないために、あえて『組織の対応』へ切り替えるのです。園長が前に出て、『園として』お答えします、と立場を明確にする。これが、担任の保育士を、地域の人間関係から守る盾になります。」
「近いからこそ、組織で。」
「そのとおりです。狭い島だからこそ、記録と複数対応が、いっそう効いてきます。ゆいまーるの支え合いは大切にしながら、働く場では、きちんと線を引く。この二つを両立させることが、沖縄の保育現場の知恵になるのです。」
「さくらさん。ここまでの四つの事例に、共通していたことは何だと思いますか。」
「そうですね……。どれも、最初は『正当な苦情や心配』から始まっていて、途中で境目を越えていく、という点でしょうか。」
「そのとおりです。そして、もう一つ。境目を見極めるには、担当者一人の主観では、危ういのです。その日の疲れや、相手との相性で、判断がぶれてしまいます。だから、保育のカスハラ対策は、個人の抱え込みから、組織の『面的対応』へ、切り替えることが鍵になります。」
「面的対応、ですか。」
「三つの柱があります。一つ目は、方針の明文化です。園として、『何が正当な苦情で、何が不当要求か』の線引きと、対応手順を、あらかじめ文書で定めておく。担当者が、その場で一人で悩まなくてよいようにしておくのです。」
「拠り所を、先に作っておくのですね。」
「二つ目は、記録と複数対応です。グレーゾーンだと感じた初期の段階で、担任一人の対応から、主任や園長を含む複数対応へ、早めに切り替える。そして、いつ、誰が、何を言い、園がどう答えたかを、時系列で記録します。記録は、あとで園を守る証拠にもなり、判断のぶれも防ぎます。」
「早めに、複数で。」
「三つ目は、段階的なエスカレーションです。担任から主任へ、主任から園長へ、園長から法人本部や外部の専門家へ。相手の言動が境目を越えていくにつれて、対応する側の職位も上げていく。この順序を、あらかじめ決めておくのです。」
「ここで大事なのは、順序を『あらかじめ』決めておくことですね。こじれてから慌てて決めるのでは、遅いのですね。」
「そこを掴めたのは、大きいです。予防的に備えておく。これが、保育現場の労務管理では、いつも効いてくるのです。」
「最後に、法律の話をしておきます。園には、職員を守る法的な義務があります。」
「守る義務、ですか。」
「労働契約法第五条です。使用者は、労働者が生命、身体等の安全を確保しつつ働けるよう、必要な配慮をしなければならない。これを『安全配慮義務』と言います。心身の安全も、ここに含まれます。保護者からのカスハラで職員が心を病めば、園がこの義務を果たしていなかった、と問われかねないのです。」
「保護者対応で先生が潰れてしまうのは、園の責任にもなり得るのですね。」
「そうです。そして、いま、法律が一歩進みます。改正された労働施策総合推進法により、カスタマーハラスメント対策が、事業主の措置義務になりました。厚生労働省が指針を告示し、施行は二〇二六年十月です。今からちょうど、目前ですね。」
「措置義務、というと。」
「相談体制を整える。方針を定めて周知する。被害を受けた職員へ配慮する。こうした措置が、努力ではなく、義務として求められるようになります。保育の現場も、例外ではありません。ですから、先ほどの『面的対応』の備えは、良い園だけがやることではなく、これからは、すべての園に求められる責務になっていくのです。」
「対策が、法律上の義務になる。備えを、いま始めておく理由が、はっきりしましたね。」
窓の外は、すっかり夜になっていた。昼の暑さは少しだけやわらぎ、海のほうから、ぬるい夜風が流れ込んでくる。事務所には、二人の声だけが、静かに残っていたのだ。
「さくらさん。今日の話を、一言でまとめると、どうなるでしょうか。」
「保育のカスハラは……『保護者の心情を受け止めること』と、『不当な言動を組織として拒むこと』を、分けて考える。この二つを、同時にやる、ということでしょうか。」
「見事です。親心は、否定しません。むしろ、丁寧に受け止めます。しかし、越えてはならない線は、園として、組織として、はっきり引く。受け止めることと、屈することは、違うのです。」
「境目のグレーゾーンで、早めに、複数で。個人で抱え込まない。」
「そのとおりです。職員を守ることが、めぐりめぐって、子どもを守ることになります。心をすり減らした先生の前で、子どもは、のびのびとは育ちません。職員が守られている園でこそ、子どもは安心して過ごせるのです。」
さくらは、明日、あの理事長へ何を伝えればよいか、もう分かった気がした。事務所の灯りが、夜の道に、ぽつりと一つ、こぼれていたのだ。
社会保険労務士 江尻育弘
・労働契約法 第五条(安全配慮義務)── 職員の心身の安全への配慮義務。主な関連トラブル:グレーゾーン全般、職員の休職・離職の予防。
・改正労働施策総合推進法(カスタマーハラスメント対策の措置義務)── 厚生労働省が指針を告示、二〇二六年十月施行。相談体制の整備・方針の周知・被害者への配慮が義務化。主な関連トラブル:組織的・面的対応、職員保護。
・沖縄県「沖縄県カスタマーハラスメント対策基本方針」(令和七年三月策定)── カスハラを八類型(時間拘束型・リピート型・暴言型・暴力型・威嚇脅迫型・権威型・SNS等ネット上の誹謗中傷型・セクハラ型)に分類し、組織的で毅然とした対応、警察・弁護士との連携、法的措置の検討を明記。主な関連トラブル:沖縄の土地柄、面的対応の地域的な拠り所。
・個人情報保護法── 加害側園児の個人情報の秘匿義務。主な関連トラブル:グレーゾーンB(相手方の実名・連絡先の開示要求)。
・児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和二十三年厚生省令第六十三号)第十四条の三(苦情への対応)── 保育所等は、援助に関する保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するため、苦情を受け付ける窓口を設置する等の措置を講じなければならない。主な関連トラブル:正当な苦情の受け止め、面的対応の制度的根拠。
・利用契約・重要事項説明書・入園時同意書── 延長保育料の発生条件等、園と保護者の取り決め。主な関連トラブル:グレーゾーンC(延長保育料の免除請求)。
・厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」── 判別の二軸(要求内容の妥当性×手段・態様の相当性)の考え方。主な関連トラブル:判別の物差し全般。
社会保険労務士 江尻事務所