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「就業規則の読み方・活かし方」本則編
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沖縄 労働市場 統合モニタリングレポート

令和82月分 / 経営者向けエグゼクティブ版

1 / 4 ページ・結論

 

 

主要指標(令和82月)

 

有効求人倍率(季調)

1.08

前月から+0.01ポイント上昇

実質賃金(試算・1月)

+2.6%

共通事業所ベース

那覇市CPI

+0.4%

帰属家賃を除く総合

45歳以上比率

53.6%

有効求職者に占める

 

今月の最重要メッセージ

求人・求職とも縮小が続くなかで、就職件数の落ち込みが目立ちます。

新規求人数は10か月連続マイナス(▲8.5%)、月間有効求職者数は17か月連続マイナス(▲6.4%)と「市場縮小」が続いており、就職件数は7か月連続マイナス(▲18.2%)と落ち込み幅が拡大しています。一方で新規求職申込件数は3か月連続増(+2.6%)と求職活動自体は活発化しており、求人縮小と決まりにくさのギャップが鮮明になっています。

 

 

今月の3つの示唆

 

@

採用戦略

求職者の53.6%45歳以上です。シニア・ミドル層を主軸に据えた採用設計が引き続き有効です。

A

賃金・処遇

実質賃金は試算ベースで+2.6%とプラスを維持しています。物価上昇を上回る賃上げを示せれば採用優位を作れます。

B

定着(リテンション)

医療・福祉の求人は▲9.7%。決まらない構造のなかで既存従業員の定着強化が一層重要です。

 

 

今月の特記事項

 

八重山ハローワーク管内の有効求人倍率が前年同月から▲0.27ポイント低下し1.47倍となりました。観光関連の求人調整局面が地域経済に影響を与えている可能性があります。沖縄ハローワーク(中部)は0.95倍と引き続き1倍を下回る状況です。

沖縄労働局は令和84月から、ハローワーク那覇に「求人アシスト部門」を新設します。県内で人手不足が深刻な医療・介護・保育・建設・警備・運輸・宿泊の7分野について、専門担当職員によるコンサルティングを実施します。これらの分野で採用にお困りの場合、ご活用いただけます。

 

本レポートは沖縄労働局「労働市場の動き」、沖縄県企画部統計課「毎月勤労統計調査地方調査」、総務省統計局「那覇市消費者物価指数」の公表データに基づき作成しています。実質賃金の試算値は簡易計算(共通事業所ベース名目賃金前年同月比 − 那覇市CPI(持家の帰属家賃を除く総合)前年同月比)であり、毎勤付表2-1の本系列実質賃金(サンプル入替効果含む)とは異なります。

社会保険労務士 江尻事務所 / confidential

沖縄 労働市場 統合モニタリングレポート

令和82月分 / 経営者向けエグゼクティブ版

2 / 4 ページ・外部環境

 

 

採用市場の動き

 

有効求人倍率(季節調整値・就業地別)は1.08倍で、前月から0.01ポイント上昇しました。新規求人倍率は1.79倍と前月から0.03ポイント低下しています。月間有効求人数は28か月連続、新規求人数は10か月連続で前年比マイナスとなり、求人縮小トレンドは継続しています。

指標

当月値

前月比/前年同月比

有効求人倍率(季調)

1.08

前月比 +0.01ポイント

新規求人倍率(季調)

1.79

前月比 ▲0.03ポイント

月間有効求人数(原数値)

31,665

前年比 ▲7.8%28か月連続減)

新規求人数(原数値)

11,105

前年比 ▲8.5%10か月連続減)

月間有効求職者数

27,695

前年比 ▲6.4%17か月連続減)

就職件数

1,763

前年比 ▲18.2%7か月連続減)

 

 

業種別の主要動向(資料4-2

 

業種別の新規求人数(前年同月比)を見ると、運輸業・郵便業(+40.6%)、建設業(+4.3%)が増加した一方、生活関連サービス業・娯楽業(▲38.7%)、情報通信業(▲30.8%)、宿泊業・飲食サービス業(▲17.6%)、卸売業・小売業(▲15.3%)が大きく減少しました。医療・福祉も▲9.7%と縮小が続いています。

業種

新規求人数

前年同月比

医療・福祉

3,784

▲9.7%

サービス業(他に分類されないもの)

1,199

▲6.8%

卸売業・小売業

1,019

▲15.3%

宿泊業・飲食サービス業

879

▲17.6%

建設業

659

+4.3%

運輸業・郵便業

509

+40.6%

情報通信業

286

▲30.8%

生活関連サービス業・娯楽業

209

▲38.7%

 

 

地域別の温度差(本体・第4表)

 

ハローワーク別の有効求人倍率(原数値)には地域差があります。八重山が前年から大きく低下した点が今月の注目点です。沖縄(中部)は引き続き1倍を下回っています。

ハローワーク

倍率

前年同月差

コメント

宮古

1.56

▲0.04

県内最高水準を維持

八重山

1.47

▲0.27

観光関連の調整局面

名護

1.45

+0.03

ほぼ横ばい

那覇

1.17

+0.05

緩やかに上昇

沖縄(中部)

0.95

▲0.08

1倍を下回る状況が継続

 

 

賃金と物価の動き

 

毎月勤労統計(沖縄県・令和81月分)の共通事業所ベース(同一事業所での前年比較)の現金給与総額前年同月比は+3.7%です。サンプル入替効果を除いた実勢値に近い数値となります。那覇市CPI(持家の帰属家賃を除く総合)は2月時点で前年同月比+0.4%上昇しており、共通事業所ベースの賃金上昇率は物価上昇率を上回り、実質賃金(試算)は概ね+2.6%のプラスとなっています。

出典:沖縄労働局「労働市場の動き 令和82月分」、沖縄県企画部統計課「毎月勤労統計調査地方調査 令和81月分」、総務省統計局「那覇市消費者物価指数 令和82月分」  社会保険労務士 江尻事務所

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3 / 4 ページ・自社へのヒント

 

 

職種別の人手不足ランキング(資料10

 

どの職種で採用が特に難しいか、求人倍率(新規求人数÷新規求職者数)でご確認いただけます。倍率が高いほど「求職者1人あたりの求人数が多い=採用競争が激しい」を示します。

職種

新規求人

新規求職

求人倍率

状況

建築・土木・測量技術者

221

30

7.37

深刻な不足

建設従事者(躯体除く)

114

26

4.38

深刻な不足

介護サービス職業従事者

758

175

4.33

深刻な不足

商品販売従事者

490

123

3.98

不足

自動車運転従事者

389

100

3.89

不足

医療技術者

311

86

3.62

不足

 

 

職種別の賃金ギャップ(資料11、フルタイム月給)

 

求職者が希望する月給と、求人票に記載されている月給の差です。「求人>希望」の職種は、求職者が「条件の良さに気づいていない」可能性があり、求人広報を強化する余地があります。

職種

求職希望

求人平均

差額

示唆

情報処理・通信技術者

290,870

365,836

+74,966

広報強化

建築・土木・測量技術者

260,909

330,622

+69,713

広報強化

建設従事者(躯体除く)

252,222

267,684

+15,462

広報強化

看護師(保健師・助産師含む)

237,950

254,700

+16,750

条件訴求

介護サービス職業従事者

194,912

211,038

+16,126

条件訴求

販売類似職業従事者

322,308

239,205

▲83,103

賃金見直し

 

 

企業規模別の構成(参考)

 

沖縄県の新規求人は依然として小規模事業所(29人以下)に集中しており、2月の就業地別新規求人11,105人のうち29人以下が6,674人(60.1%)を占めています。中堅・大規模企業(300人以上)の合計は706人(6.4%)にとどまり、二極化構造が継続しています。中小企業同士の採用競争が市場の主戦場となっています。

 

 

今月の活用ポイント

 

「賃金で勝てる職種」と「働きがい・処遇で勝負する職種」を分けて考える時期です。

情報・建設技術職のように求人賃金が希望を大きく上回る職種では、求人票の見せ方や情報発信の工夫だけで採用優位を作れます。一方、看護・介護のように人手不足が極めて深刻な職種では、賃金水準そのものに加え、労働時間管理や教育体制など総合的な処遇の見直しが採用力につながります。

 

本ページのデータはすべて沖縄労働局「労働市場の動き 令和82月分」資料10114-2に基づきます。  社会保険労務士 江尻事務所

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今月のアラート・チェックリスト

 

経営者ご自身で、自社の状況を点検したいときにご活用ください。

確認項目

今月の市場の状況

対応の目安

実質賃金がマイナスになっていないか

プラス(試算+2.6%

良好

医療・福祉求人の継続的減少

求人▲9.7%10か月連続マイナス

要対応

就職件数の大幅減少

▲18.2%7か月連続減)

要モニタ

新規求職申込件数の増加

+2.6%3か月連続増)

要モニタ

処遇改善加算の申請時期

次回申請に向け準備

確認推奨

無業者求職の急減

前年同月比▲20.3%

確認推奨

八重山地域の倍率急落

1.74→1.47倍(▲0.27ポイント)

要モニタ

生活関連サービス業の新規求人急減

▲38.7%(前年同月比)

要モニタ

 

 

次の一手のヒント

 

今月のデータから読み取れる、貴社で次に検討いただきたいアクションを整理しました。

求人票の見直し(採用戦略)

情報・建設技術職などで賃金優位がある場合、求人票での見せ方が成果を左右します。求人賃金が求職者の希望水準を上回っていることを職種カテゴリーや福利厚生欄で明示することで、応募増につながります。年度切り替えを控えたこの時期は、求人票を見直す好機です。

 

賃金改定タイミングの検討(賃金・処遇)

実質賃金プラスの局面ですが、那覇市CPI(持家の帰属家賃を除く総合)は+0.4%上昇しており、生活実感としては物価高が続いています。年度切り替え時期に合わせ、最低賃金改定(10月予定)を待たずに、定期昇給や手当見直しを前倒しで検討する余地があります。賃上げに余裕がない場合は、業務改善助成金やキャリアアップ助成金の活用もご検討いただけます。

 

ハローワーク那覇「求人アシスト部門」の活用(採用戦略)

令和84月から、ハローワーク那覇に「求人アシスト部門」が新設されます。県内で人手不足が深刻な医療・介護・保育・建設・警備・運輸・宿泊の7分野について、分野別の専門担当職員によるコンサルティングが受けられます。これらの分野で人材確保にお悩みの場合、ご活用いただける選択肢が広がりました。併せて医療・介護・保育の3分野については「医療・福祉ささえる求人充足プロジェクト」が県内全ハローワークで展開されます。

 

本レポートは、沖縄労働局「労働市場の動き(令和82月分)」、厚生労働省「毎月勤労統計調査 地方調査(沖縄県・令和81月分)」、総務省「消費者物価指数(那覇市・令和82月分)」の公表データに基づき作成しています。実質賃金の試算値は簡易計算(共通事業所ベースの名目賃金前年同月比 − 那覇市CPI(持家の帰属家賃を除く総合)前年同月比)であり、毎勤付表2-1の本系列実質賃金(サンプル入替効果含む)とは異なります。各数値は当月速報値のため、確報公表後に改定される場合があります。

本レポートのデータについてのご質問、貴社の状況に応じた個別のご相談は、江尻までお気軽にご相談ください。

社会保険労務士 江尻事務所