求人票作成のツボ(第2回)
求人票作成のツボ(第2回)

ハローワークでの求人を専門とする社会保険労務士 五十川将史氏の著書をもとに、10月から12月にかけて計3回、ハローワークでの求人のコツを一部紹介していきます。

社会保険労務士 江尻事務所
上江田晋作

求人票で押さえておきたい3つの視点

求人票を作成するうえで、3つの視点が重要になります。
1つめは「経営」の視点。これは正社員なのか、パートなのか、給与や就業時間、どれぐらい働いてもらうかといった視点なので、経営者の方ならば常に持っていると思います。
2つめは「法令」の視点。最低賃金を下回らないように、休日は何日必要か、など労基法や男女雇用機会均等法といった法令を守っているか、というものです。この視点は大前提として必要なのですが、ハローワーク側からもチェックが入ります(クリアできていなければ受付られません)。
3つめの視点である「人」についてですが、五十川氏は次のように述べています。

”求人票の向こうにいる人である求職者を意識することです。「人間は感情の動物」と言われます。・・・企業経営と同じように意識や感情をもつ求職者のモチベーションを向上させる求人票を作るという視点が重要になってきます。” (『ハローワーク採用の絶対法則 0円で欲しい人材を引き寄せる求人票の作り方』誠文堂新光社 五十川将史著)

マーケティングでいう「ペルソナ」を想定し、「この求職者ならここを知りたいはずだ」という視点を保ちながら求人票を作成していきます。例えば、「介護福祉士の資格を持つ25歳の女性、まだまだ働きたいが、今後の結婚や出産なども考えると産休・育休暇面で力を入れている事業所がいい。こどもの学校行事のことも考えると時間単位で年休を取得できると助かる。女性管理職は何名いるのか。」などです。これに答えるように求人票を埋めていくといいのではないでしょうか。

企業の採用力は「企業 × 条件 × 採用活動」という方程式で表され、企業イメージや賃金などの条件もすぐには上げられないため、求人票にこの「人」の視点がないと”「起業力や「条件」で、大手企業や同業他社と勝負しなければならなくなります。”(同著) 条件や企業ブランドで勝負できない場合が多いと思います。それならば、相手を想定して、こちらの気持ちが届くように求人票を作りましょう。

求職者と出会うためには、職種名がもっとも重要

独立行政法人労働政策研究・研修機構が、求職者がどの部分に着目して求人票を見ているかという調査を行いました。その結果、求人情報一覧ページにおいては調査対象全員が「職種欄」を集中的に見ており、そこから興味が惹かれた求人票を確認しています。(立行政法人労働政策研究・研修機構 労働政策研究報告書No.147求職者のヒートマップ(立行政法人労働政策研究・研修機構 労働政策研究報告書No.147から)(求職者のヒートマップ。独立行政法人労働政策研究・研修機構 労働政策研究報告書No.147から)

このように、職種名は求職者のフィルターに引っかかるために非常に重要な項目です。

”職種名も職業分類にあるような無難なものになってしまいやすいのですが、求職者の立場で見るとどうでしょうか。  「作業員」と「小さくて軽い部品の検査・組立」  「営業」と「福祉用具のルート営業(既存顧客管理)」  「販売員」と「オリジナル革小物の販売スタッフ/有楽町」  「介護職」と「介護職員(オープニング・デイサービス・学童併設)」” (『ハローワーク採用の絶対法則 0円で欲しい人材を引き寄せる求人票の作り方』誠文堂新光社 五十川将史著)

「小さくて軽い」「オリジナル」「革小物」など、求職者の目を引くキーワード選びも重要です。求職者のモチベーションを上げるために、できるだけ具体的な仕事をイメージしてもらうように記入しましょう。

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ハローワーク採用の絶対法則『ハローワーク採用の絶対法則 0円で欲しい人材を引き寄せる求人票の作り方』誠文堂新光社 五十川将史著